サラリーマンの大家は自主管理できる?時間負担や委託の判断も解説

サラリーマンとして働きながら大家業も自分でこなす場合、実際どのくらいの時間と労力が必要なのでしょうか。
限られた時間のなかで無理なく両立するためには、業務内容や規模ごとの負担を事前に把握しておくことが大切です。
本記事では、サラリーマンの大家の自主管理における、作業量と現実的な管理規模、管理委託の判断ポイントまでを解説いたします。
- この記事の要点
- Q:サラリーマンの大家が物件を自主管理する際に、時間を確保するためのコツはありますか?
- A:自主管理の時間を捻出するには、業務の「定型化」と「タスクの所要時間の把握」が重要です。
帰宅後の2時間を事務作業に充て、内見や現場確認は週末の4時間に集中させることが、本業と両立する鍵となります。
特に、退去と入居が重なる繁忙期に備え、事前にタスクごとの所要時間を把握し、突発対応が重ならないようスケジュールを調整しておくことが大切です。
無理なく継続するためにも、自身で対応が難しい業務は段階的な委託も視野に入れ、余裕を持って経営ができる体制を整えることが重要です。
サラリーマンの大家が自主管理業務に必要な時間

自主管理を始めるうえで、把握しておきたいのが実際に発生する業務と所要時間です。
まずは、サラリーマンの大家が自主管理で求められる業務内容や、必要な時間について解説していきます。
主な管理業務
入居募集では、ポータルサイトへの掲載設定・反響メールへの返信・内見日程の調整を、同時進行でこなす必要があります。
退去立会い後は、原状回復の見積もり取得から業者手配、完了確認まで複数の工程が続き、まとまった時間が必要です。
また、設備点検では、共用部の照明交換や給水ポンプの圧力測定などを定期的におこない、その記録も管理しなければなりません。
家賃管理は入金確認や督促連絡、精算対応まで工程が細かく、ミスを防ぐためのチェック作業も重なります。
さらに、騒音相談や鍵の紛失、インターネット障害などの突発的な問い合わせは、電話・メールを問わずいつでも発生します。
平日・休日の時間目安
サラリーマンの平日夜に確保できる時間は、帰宅後の約2時間が目安で、メールチェックや帳簿入力だけで手一杯になることも珍しくありません。
休日は内見対応や現場チェックを組み合わせ、週合計4時間程度確保すれば、実務を回せる目安です。
ただし、繁忙期に退去と入居が重なると移動や立会いが増え、休日が丸1日潰れる可能性があります。
そのため、作業を定型化しタスクごとの所要時間を把握しておくことが、本業と両立させるうえでの鍵となるでしょう。
突発対応と時間負担
夜間に水漏れの連絡が入ると、現地確認・応急処置・業者手配・報告までで2時間以上かかることも珍しくありません。
入居者が不在で鍵開けが必要になると、対応に半日を費やす場合もあり、柔軟な時間調整が求められます。
また、共用設備の故障では管理会社や保険会社とのやり取りが発生し、書類作成や見積交渉に想定外の手間が発生します。
近年は、クレームがSNSで拡散する事例も増えており、初動を誤るとブランドイメージを損なうおそれもあるでしょう。
このような突発対応に備えるためにも、本業の繁忙期や家庭行事とのバランスを、事前に見極めておく姿勢が欠かせません。
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サラリーマンの大家が自主管理可能な規模

前章では、サラリーマンの大家の自主管理業務と時間について述べましたが、実際に対応できる管理戸数や物件の距離も気になるポイントですよね。
ここでは、自主管理が無理なく可能な管理規模や、物件距離の目安について解説いたします。
管理戸数別のケース
ワンルーム主体で管理戸数が10戸程度なら、毎月の家賃回収件数が少なく、点検も半日で済むため、週3時間ほどで運営できるでしょう。
20戸になると退去頻度が上がり、募集や原状回復が重なる月が増えるため、平日の夜の2時間にくわえて休日5時間の確保が求められます。
30戸規模になると、複数物件で家賃遅延が同時発生するリスクが高まり、督促と回収が常態化して、委託なしでは手に余る可能性が高くなります。
さらに、戸数が増えるほど問い合わせ窓口が混雑し、電話に出られない時間帯が延びることで、顧客満足度の低下にも直結しかねません。
移動距離と負担
物件が自宅から片道30分圏内であれば、平日の通勤前後に立ち寄ることもでき、突発対応による精神的負担が軽くなるでしょう。
一方、移動に1時間以上かかるエリアでは夜間トラブルの駆け付けが難しく、タクシー代や宿泊費がかさむおそれがあります。
年間で換算すると、移動時間だけで50時間を超える例もあり、本業の残業と重なると体力的な消耗が大きくなるでしょう。
公共交通が不便な郊外物件では車移動が必須となるため、ガソリン代や駐車料金がランニングコストにくわわります。
物件条件ごとの違い
築浅のファミリータイプは設備が新しく、修繕発生率が低いため、戸数が多くてもメンテナンス負荷を抑えやすい傾向にあります。
一方、築30年以上の木造アパートは配管や屋根の劣化が進みやすく、短期集中で大規模修繕が重なるリスクが高まります。
ただし、築30年以上でも1981年以降の耐震基準を満たす物件は、修繕リスクが比較的低めであることも覚えておきましょう。
また、ワンルーム中心の物件は入居期間が短く回転率が高いため、募集広告や室内清掃の手間が継続的に発生し、戸数以上に負荷が膨らむ傾向があります。
くわえて、ハイグレードなマンションでは、機械式駐車場やオートロックの故障対応に専門知識が必要で、業者手配だけでも半日かかる場合があります。
このように、物件の築年数と仕様を掛け合わせて総合的な業務量を見積もることで、自身が無理なく管理できる上限を把握できるでしょう。
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サラリーマンの大家は管理委託の活用も選択肢

ここまで、自主管理で必要な業務や現実的な対応範囲について解説しましたが、十分な時間が確保できない方は委託もおさえておきましょう。
最後に、管理委託の活用法について解説していきます。
委託で任せる業務
管理会社へ委託すると、入居募集の広告出稿から申込審査、賃貸借契約書の締結まで一括して代行してくれます。
家賃集金には口座振替システムが導入され、未入金時の督促や滞納保証もセットで提供されるため、資金の流れが安定しやすいでしょう。
入居中のトラブルは24時間対応可能なコールセンターが一次受付し、設備故障や騒音クレームを分類して緊急度に応じた業者を手配します。
退去清算では、立会いや敷金精算書の作成もプロが担当するため、借主との費用交渉によるストレスから解放されるでしょう。
さらに、法定点検や消防署への報告書提出など、専門知識が必要な行政手続きも、委託により漏れなく処理されます。
委託のメリットと費用
委託するメリットは、本業や家族との時間を確保できることであり、心に余裕が生まれることで長期的な経営判断の質も向上します。
入居者対応をプロに任せることでトラブル解決が早まり、クレームが長期化して空室につながるリスクを抑えられるでしょう。
空室リスクが下がれば入居期間が延び、原状回復や広告費の発生頻度も減るため、委託手数料以上の効果が得られる場合もあります。
手数料は家賃の約5%が相場ですが、サブリースや設備保証などの付帯サービスをくわえると、1割近くまで上がるケースもあるのです。
費用対効果を考えるときは、自己管理に要する時間を時給換算し、手数料と比較することで納得感の高い判断ができるでしょう。
段階的な委託活用例
まずは、家賃集金だけを委託し、入居募集や設備点検は自分でおこなうといった部分委託から始めれば、負担を分散しやすくなります。
戸数が15戸を超えた段階で募集業務も外注し、時間の確保と稼働率向上を両立させる、段階的な拡大策を選ぶオーナーも多いです。
また、30戸を超えるタイミングで全委託へ移行し、自身は資産運用や物件購入戦略に専念すると、規模拡大のスピードを加速できます。
将来的に法人化を視野に入れる場合、委託で作業を標準化しておくと業務引き継ぎが容易になり、出口戦略の選択肢も広がるでしょう。
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まとめ
サラリーマンの大家の自主管理は、入居者対応や設備点検など業務が多岐にわたり、突発的なトラブル対応も発生するため時間管理が重要です。
無理なく自主管理できる規模は、物件までの距離や築年数で異なり、一般的に10戸程度が目安で、30戸を超えると負担が大きくなります。
本業との両立が難しい場合は、家賃の5%程度の手数料で専門業者へ委託し、段階的に任せることで事業規模を拡大できるでしょう。

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