分譲賃貸とは?一般的な賃貸物件との違いとメリット・デメリットを解説!

分譲賃貸とは?一般的な賃貸物件との違いとメリット・デメリットを解説!

お部屋探しをしていると、「分譲賃貸」という言葉を目にすることがあります。
しかし、「分譲賃貸とは何か」「一般的な賃貸物件とはどう違うのか」など、疑問に思う方も多いでしょう。
そこで今回は、分譲賃貸と一般的な賃貸物件との違い、分譲賃貸を借りるメリット・デメリットについて解説します。

分譲賃貸と一般的な賃貸物件との違いは?

分譲賃貸と一般的な賃貸物件との違いは?

これからお部屋探しをするにあたり、選択肢を広げるためには、分譲賃貸と一般的な賃貸物件との違いを押さえておくことが大切です。
まずは、分譲賃貸と一般的な賃貸物件との違いについて解説します。

分譲賃貸とは?

分譲賃貸とは、もともと分譲マンションとして販売された住戸のうち、所有者が自ら住まずに他人に貸し出している賃貸物件を指します。
つまり、所有者が別にいる分譲住宅を、賃貸物件として借りるスタイルです。

分譲賃貸と一般的な賃貸物件との違い

一般的な賃貸物件は、初めから貸すことを目的として建てられたアパートやマンションで、オーナーが複数の部屋を管理して入居者に貸しています。
一般個人の方に限らず、法人や不動産会社などが所有しているケースもあります。
それに対して、分譲賃貸の所有者は、基本的に個人の方である点が大きな違いです。
分譲マンションを購入したものの、転勤などの理由で一時的に住めなくなった、もともと投資目的で購入した分譲マンションを貸しているなど、分譲賃貸に出す理由はオーナーによって異なります。
また、分譲賃貸はもともと、マイホームとして住むために購入されたものです。
そのため、一般的な賃貸物件とは違い、高級賃貸として扱われるケースも多くみられます。
なお、分譲賃貸のなかには、分譲マンションとして売れ残ったものを、不動産会社が賃貸物件として入居者を募集しているところもあります。

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分譲賃貸に住むメリット

分譲賃貸に住むメリット

一般的な賃貸物件とは違い、分譲賃貸に住むことには、さまざまなメリットがあります。
ここでご紹介するメリットに魅力を感じるのなら、分譲賃貸を借りると良いでしょう。

メリット①高いグレードの建物に住める

分譲賃貸は、もともと販売用として建てられているため、外観や共用部の仕上がりが一般の賃貸物件に比べてハイクラスです。
エントランスに、宅配ボックス、ラウンジスペースが設けられていることもあります。
高級感のある住まいに、比較的手頃な価格で住める可能性がある点は大きなメリットです。
また、賃貸物件にセキュリティ性能を求めている方にも、分譲賃貸が向いています。
分譲マンションには、オートロックや防犯カメラが設置されているケースが一般的です。
また、玄関ドアにはピッキングされにくいディンプルキー、各居室には防犯性能の高い窓ガラスが採用されており、安心して日常生活を送れるようになります。
さらに、物件によっては、管理人や警備員が常駐していることがあり、日々の安心感につながります。

メリット②設備が充実している

キッチンやバスルームなどの設備面も、分譲賃貸は一般的な賃貸物件よりもワンランク上です。
浴室乾燥機、床暖房、食洗機、ディスポーザーといった高機能設備が初めから備わっているケースもあり、日常生活の快適さに直結します。
とくに、設備にこだわりたい方には、分譲賃貸の充実ぶりが大きなメリットになります。

メリット③住人のマナーが良い傾向にある

分譲マンションは、所有者が住むことを前提としているため、住人のマナーも比較的良好です。
管理組合によってルールが整備されており、共用部分の清掃やゴミ出しのマナーがしっかりと守られていることも特徴です。
「近隣トラブルに見舞われたくない」「静かで落ち着いた環境に住みたい」と考えている方には、一般的な賃貸物件よりも分譲賃貸の雰囲気が最適かもしれません。

メリット④防音性に優れている

分譲賃貸は、鉄筋コンクリート造などしっかりとした構造で造られています。
また、天井や床に隙間を設ける二重床や二重天井を採用しているため、一般的な賃貸物件よりも防音性能が高い点が特徴です。
話し声や足音などで、近隣の方ともめたくないファミリー層にとって、分譲賃貸は最適な選択肢です。

メリット⑤耐震性能が高い

分譲賃貸は、耐震性能が高いところも魅力的な要素のひとつです。
一般的な賃貸物件も、必要最低限の耐震性は確保されているため、住むうえでそこまで大きな心配はいりません。
しかし、分譲賃貸には、免震システムなどの地震の揺れに対応するための装置が設けられていることがあり、より安心して住みたい方に向いています。

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分譲賃貸に住むデメリット

分譲賃貸に住むデメリット

さまざまなメリットがある分譲賃貸ですが、デメリットが潜んでいるのも事実です。
これから分譲賃貸を借りるかどうかで迷っているときは、メリットだけでなく、デメリット面にも目を向けることが大切です。
ここでは、分譲賃貸に住むデメリットについて解説します。

デメリット①規約が複雑なことがある

分譲賃貸に住むときは、前提としてマンションの管理規約に従わなければなりません。
それにくわえて、分譲賃貸は個人の所有者が貸主であるため、オーナーが定めている規約にも従う必要があります。
たとえば、マンションでペットの飼育が可能とされていても、オーナーが飼育を禁止していたらペットは飼えません。
分譲賃貸を借りるときには、どのようなルールが設定されているのか、自分にとって不利益となることはないかなどを確認することが大切です。

デメリット②定期借家契約の可能性がある

分譲賃貸のなかには、「定期借家契約」を採用している物件があります。
これは、契約期間満了後に自動更新がされない契約形態であり、住み続けたいと思っても、再契約できない可能性がある点に注意が必要です。
一時的な住まいとしては便利でも、長期的に住みたい方には不向きなこともあるため、事前に契約内容をしっかりと確認しましょう。
ただし、定期借家契約の賃貸物件は、期間が限定されていることから、相場よりも家賃は安く設定されることもあります。

デメリット③家賃がやや高めになることがある

分譲マンション仕様のグレードや設備の高さが反映され、家賃が相場より高めに設定されていることがあります。
また、オーナーが住宅ローンを組んで分譲マンションを購入しているケースでは、月々の返済額をカバーするために、家賃を高く設定していることも珍しくありません。
予算に余裕があるときは問題ありませんが、費用対効果を考えると、近隣の一般的な賃貸物件と比較検討したうえで、借りるかどうかを慎重に判断することをおすすめします。

デメリット④設備故障時にすぐに対応できないこともある

借りている賃貸物件の設備が壊れたときは、オーナーに連絡して修繕してもらう形になります。
しかし、一般個人の方が貸し出している分譲賃貸では、慣れていないため、すぐに対応してもらえないかもしれません。
そのため、設備故障などのトラブル発生時にどう対応してもらえるか、事前に管理体制について確認しておくことをおすすめします。

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まとめ

分譲賃貸とは、分譲マンションの一室を借りられるスタイルであり、通常の賃貸物件とは違い、貸すことを前提に建てられた物件ではありません。
グレードの高い住まいに手頃な価格で住める、快適な設備が充実している、住人マナーが良いなどのメリットがあります。
しかし、「定期借家契約のときには契約更新できない」「一般的な賃貸物件より家賃が高い」などのデメリットがある点には注意が必要です。