良い方角の部屋は?風水の考え方と実際の住み心地を解説

良い方角の部屋は?風水の考え方と実際の住み心地を解説

これから住むための新居を探す場合、立地・間取り・築年数だけでなく、方角にこだわるのがおすすめです。
しかし、どのような方角が良いのかわからず、お部屋選びが進まないことがあります。
そこで今回は、良い方角の部屋探しの方法として、鬼門と裏鬼門といった風水の考え方とともに、南向き・北向きなどの実際の住み心地を解説します。

部屋の方角①鬼門と裏鬼門

部屋の方角①鬼門と裏鬼門

日本には、昔から風水的に避けたほうが良いとされる方角があります。
部屋探しでは、鬼門と裏鬼門について把握しておきましょう。

鬼門とは

風水に興味がない方であっても、鬼門が不吉な方角だということはご存じでしょう。
鬼門とは、陰陽の境目にあたる方角のことを指し、鬼が出入りするところと考えられてきました。
この鬼門は北東の方角を指し、この方角からは邪気が出入りすると考えられています。
また、古代中国の思想である鬼門の考え方が日本に伝わってきたのは、7世紀頃のことです。
もともとは、中国で鬼門にあたる方角から敵襲があったり、鬼門から疫病が広がったりしたことが、不吉な方角のルーツとされています。

裏鬼門とは

鬼門をご存じでも、裏鬼門についてはご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
実は、裏鬼門とは、鬼門とセットで避けたい方角として知られています。
北東は、陰陽の境目で不安定となりやすい方角ですが、裏鬼門にあたる南西もまた不安定で、鬼が出入りする方角といわれています。

鬼門と裏鬼門の調べ方

鬼門と裏鬼門を調べるには、間取り図を使うのがおすすめです。
まず、間取り図上で部屋の四隅から対角線を引き、部屋の中心を割り出します。
部屋が正方形や長方形ならば、対角線を引きやすいですが、凹凸がある部屋の場合は、凹凸が3分の1未満であれば凹凸を無視して対角線を引きます。
また、対角線はベランダ・バルコニーを含めず、室内の四隅から引くことがポイントです。
部屋の中心を割り出したら、方位磁石や方位アプリなどを利用して、15~75度の鬼門・195~255度の裏鬼門の線を引いてみましょう。

鬼門と裏鬼門による影響

部屋の中心から見て鬼門の方角にある玄関は、邪気が入り込みやすいとされています。
また、裏鬼門の方角にキッチンがある場合は不吉とされていますが、これは冷蔵庫が普及する前の時代に、湿度や温度が上がりやすい方角であったことが関係しています。
さらに、鬼門方角にあるトイレ・風呂場などの水回りは、真冬の寒さが厳しくカビが生えやすいことが、避けた方が良いと考えられる理由です。

鬼門と裏鬼門を避けられない場合は?

立地や間取りで気に入った部屋が風水的に良くないとされる方角の場合、鬼門封じや鬼門除けを考えるのがおすすめです。
まず、基本的な鬼門封じとなるのは、こまめな掃除・整理整頓です。
とくに、邪気が入るとされている鬼門と裏鬼門の方角は、汚れをためないようにしましょう。
また、鬼門と裏鬼門の方角では、アロエ・ヒイラギといったとげのある植物を育てると、厄除けの効果が期待できます。
このほかにも、盛り塩・お札・水晶の活用が、鬼門封じ・鬼門除けとして知られています。

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部屋の方角②南向き

部屋の方角②南向き

部屋の方角について、鬼門と裏鬼門とともに知っておきたいのが、実際の住み心地です。
ここからは、南向きの部屋について、どのようなメリットと注意点があるかを見てみましょう。

メリット①洗濯物が乾きやすい

南向きの部屋のメリットとして挙げられるのが、十分な日当たりがあり、洗濯物が乾きやすいことです。
多くの方は、早朝に洗濯した衣類をベランダなどに干し、夕方までに取り込みます。
南向きの部屋であれば、朝早くから日没まで長く日が当たることから、洗濯物がよく乾くのが一般的です。

メリット②室内が明るい

早朝から夕方まで十分な日当たりが確保できる南向きの部屋は、洗濯物の乾きやすさだけでなく、室内の明るさにもメリットがあります。
日差しが入らない方角の部屋だと、昼間でも照明を点灯させる必要がありますが、南向きの部屋では太陽の光だけで十分な明るさが確保できます。
昼間に照明器具を利用せずに済めば、その分だけ光熱費を節約できることがメリットです。

メリット③冬でも暖かい

南向きの部屋は、太陽の光によって、冬でも暖かいことがメリットです。
冬場は暖房費が高額になりやすいですが、南向きの部屋であれば、暖房を利用する時間を減らせます。
在宅の時間が長く、暖房費を節約したいとお考えならば、南向きの部屋がおすすめです。

南向きの部屋の注意点

南向きの部屋は、日当たりの良さにメリットがあり、さまざまな方角のなかでも人気が高いことで知られています。
そのため、一般的な南向きの部屋は、家賃が高いことが注意点です。
南向きの部屋が自分に必要かどうかを判断するには、毎日早朝から洗濯するか・日中に在宅となる時間が多いかなど、生活スタイルを考えると良いでしょう。
乾燥機を利用する方や日中は不在であることが多い方の場合は、南向きの部屋のメリットを感じにくく、家賃だけが負担になることが注意点です。

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部屋の方角③北向き

部屋の方角③北向き

一般的には、南向きの部屋に高い人気がありますが、北向きの部屋にもさまざまな魅力があります。
具体的なメリットをチェックして、自分にとって住みやすい部屋かを考えてみましょう。

メリット①直射日光が入らない

北向きの部屋のメリットとして挙げられるのが、南向きの部屋のように直射日光が入らないことです。
南向きの部屋には強い直射日光が入るため、洗濯物の乾きやすさや部屋の明るさにメリットがあります。
しかし、南向きの部屋ならではの強い直射日光は、暮らしにくさにもつながります。
在宅で仕事をされている方であれば、柔らかな光が弱く入る北向きの部屋のほうが、パソコン画面が見やすいことがメリットです。
また、北向きの部屋は、テレビに強い直射日光が当たることによる、ストレスを感じることがありません。

メリット②真夏でも過ごしやすい

北向きの部屋は、真夏の強い日差しを避けられるため、比較的涼しく過ごしやすいことがメリットです。
南向きの部屋に住んでいると、夏場の強い日光により住みにくいと感じられることがあります。
しかし、北向きの部屋には、夏場の強い日差しが室内に入らないことから、南向きの部屋のような住みにくさを感じません。

メリット③冷房費を節約できる

夏場に在宅で仕事をされている方のなかには、冷房を入れたまま過ごしていて、冷房費が高額になることを心配される方がいらっしゃいます。
とくに、南向きの部屋にお住まいだと、強い日差しによって室内が熱せられることから、冷房費が高くなるのが一般的です。
しかし、北向きの部屋では強い日差しが直接入ることがないため、南向きの部屋より冷房費を節約できることがメリットです。

メリット④家賃が安い

さまざまな方角の賃貸物件を比較してみると、日当たりの少ない北向きの部屋は家賃が安い傾向があります。
そのため、家賃による出費を抑えたい方にとっては、北向きの部屋には大きなメリットがあります。
北向きだとの理由だけで避けられることがあるため、立地や設備などの比較的条件の良い部屋が見つかりやすいことも、北向きの部屋を選ぶメリットです。

北向きの部屋の注意点

洗濯物は乾燥機を利用し、日中は在宅時間が短い方であれば、北向きの部屋がおすすめです。
しかし、北向きの部屋は湿気がたまりやすく、カビが生えやすいことに注意しなくてはなりません。
北向きの部屋でカビが発生しやすいのは、冬場に発生した結露が乾きにくいためです。
北向きの部屋で快適な生活を送るには、結露や湿気をこまめに拭くことと、カビ対策を考えることがポイントです。

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まとめ

風水的に邪気が入る方角とされ、玄関・キッチン・水回りで避けたいのが、鬼門と裏鬼門です。
南向きの部屋は日当たりが良く、明るさを確保できるメリットがありますが、家賃の高さに注意が必要です。
北向きの部屋には、夏場の過ごしやすさなどのメリットがあるものの、カビが発生しやすいことには注意しましょう。