賃貸物件の天井高について！天井が高い物件のメリット・デメリットも解説

部屋探しでは見落とされることが多い一方で、意外に大切な要素となるのが天井高です。
しかし、天井高と暮らしやすさの関係性がよくわからない方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、賃貸物件の天井高の平均や天井が高い物件のメリット、部屋の探し方について解説します。

賃貸物件の天井高の平均は？

賃貸物件の天井高は暮らしやすさに影響するため、一般的な住宅の基準を知っておくことが大切です。
ここでは、建築基準法や日本人の平均身長、フラットではない天井に分けて解説します。

建築基準法

建築基準法では、居室の天井高が2.1m以上と定められています。
居室とは、あくまで部屋として使用するスペースのことを指し、キッチンやトイレ、浴室、廊下などは含まれません。
建築基準法で定められている2.1mは、一般的な住居のなかでは低い部類に当たります。
これは法規制の最低限の数値であり、実際にはもっと高い天井を備えている賃貸物件が多いです。

日本人の平均身長

政府の統計によると、日本人男性の平均身長は167.6㎝、女性は154.1㎝です。
日本人の平均身長から、快適に過ごすために十分な天井高を考えると、2.3～2.4m程度が妥当であるといえます。
賃貸物件の天井高は、築年数とも関係があります。
築年数が古い物件の天井は2.3m程度、新築のマンションでは2.4m以上あることが一般的です。
以前は畳を中心とした生活様式が送られていたため、必要とされる天井高が低かったことが背景にあります。
2.3～2.4mの天井高は、一般的な身長の人にとって十分な高さですが、身長が195㎝前後の方が両手を上げる場合、天井高2.4mでぎりぎり手が届く高さです。
それぞれの身長の高さによっても、天井高で感じる圧迫感は異なるため、自分の体にあった部屋を選ぶことも大切です。

フラットではない天井

賃貸物件の作りによっては、部屋の天井がフラットでないケースがあります。
天井の中央部分が周りより一段高い「折り上げ天井」や、低い「折り下げ天井」を採用している物件もあります。
また、リビングは高めでキッチンは低めなど、場所によって天井高が違う物件もあるため、注意が必要です。
物件情報では、部屋のなかのもっとも高い位置の天井高が紹介されている場合もあります。
入居してからイメージとの相違が起こらないよう、それぞれの居室の天井高を事前に確認しておくことが大切です。

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天井が高い物件のメリット・デメリット

一般的に、天井は高ければ高いほど良いイメージがありますが、デメリットも存在するのが事実です。
ここでは、天井が高い物件のメリット・デメリットを3つずつ解説します。

メリット①開放感がある

天井が高いと、同じ間取りの物件でもより広々とした印象を与えます。
窓がある部屋の場合、天井が高い分、窓も縦に広がるため採光しやすくなり、自然光がより多く室内に入ってきます。
広く明るい部屋に住んでいると、精神面にも良い影響を与えるでしょう。

メリット②家具の配置の自由度が高くなる

天井が高いと、家具の選択肢が広がります。
天井の高さを気にすることなく、気に入った背の高い家具を購入できます。
縦方向の空間が広いと、絵画や写真などのアート作品の展示も映えるでしょう。
大きめの照明器具やシャンデリアなども違和感なく設置でき、自分の好みのインテリアスタイルを実現しやすくなります。

メリット③収納が増える

天井が高い賃貸物件では、壁が縦方向に広がるため、収納スペースが増えます。
縦方向を利用した壁面収納は、工夫次第でおしゃれな見せる収納になります。
趣味の道具や雑貨などの持ち物が多い方は、収納が増える天井高の物件がおすすめです。
ただし、縦方向の収納を活用する場合は、震災対策もしっかりおこなうようにしましょう。

デメリット①冷房や暖房の効率が悪くなる

天井が高いと部屋全体の空気量が増えるため、一般的に冷暖房の効率がやや低下します。
ただし、断熱性や窓の性能によって影響の度合いは変わるため、物件ごとに差があるでしょう。
天井が高いと部屋全体の体積が大きくなるので、空気を循環させるためにより多くの時間がかかります。
天井に加えて窓も大きいと、外気の影響も受けやすくなるでしょう。
冷房と暖房の効率が悪いと光熱費がかさむため、遮光カーテンの設置など、効率を良くする対策を考えておく必要があります。

デメリット②照明の取り付けが大変

賃貸物件において、照明器具は入居者が自分で用意することが一般的です。
天井が高いと照明器具を取り付ける場合に、高所での作業が必要となります。
天井高や入居者の状況によっては、取り付け作業に危険が伴うため、業者に依頼する必要が生じるかもしれません。
電球が切れた場合も、天井の低い物件に比べて気軽に交換できない点は、デメリットといえるでしょう。

デメリット③特注品やオーダーメイドにお金がかかる

天井が高い賃貸物件の窓に、カーテンやブラインドを取り付ける場合、既製品のサイズでは合わない可能性があります。
オーダーメイドでカーテンやブラインドを作る場合、既製品よりも多くのコストがかかります。
また、外気の影響を遮断し、冷房や暖房の効率を良くするためには、高性能なカーテンを購入する必要があるかもしれません。
平均的なデザインでない住宅に住む場合、付帯設備をそろえるためにより多くのコストがかかる可能性がある点は、注意する必要があります。

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天井高の賃貸物件を見つける方法

天井高の賃貸物件には多くの魅力があるため、物件探しの条件に加える方がいるでしょう。
ここでは、天井高の賃貸物件を見つける方法を3つ解説します。

内見

賃貸物件探しを始める前に、不動産会社に天井高の物件を希望している旨を伝えることは良い方法です。
初めからこだわりの条件を伝えておけば、物件を絞り込んで紹介してもらえるため、効率的な部屋探しができます。
不動産情報サイトでは「天井高」が条件項目にないことが多いため、直接不動産会社の担当者に伝えると、より早く物件が見つかる可能性があります。
天井高は不動産情報として記録されておらず、担当者の記憶頼りになるケースもあるため、内見で実際の高さを確認することも大切です。

室内写真のサッシ上の幅を確認する

多くの物件に内見に行く時間がない方は、不動産情報サイトの情報から、天井高の物件を絞り込んでおきたいと思われるかもしれません。
写真だけでもある程度、天井高を予測できる方法として、室内写真のサッシ上の幅を確認することは効果的です。
窓の上部には、高さ1.8m程度のサッシが取り付けられていることが一般的です。
そのため、サッシから天井までの高さを見れば、おおよその天井高が予測できます。
ただし、窓の上部の写真が掲載されていない場合は、物件を掲載している不動産会社に問い合わせ、内見に行く必要があります。

ロフト付きの物件を探す

賃貸物件のなかには、ロフト付きのため、天井が高くなっている物件があります。
ロフトは中2階のような作りになっているため、ロフト下から見ると天井が高く、開放感のある印象です。
なかには、天井高が約3～4mになるケースもあります。
ロフトは寝室や物置部屋として使用でき、天井が高くなるだけでなく、実用面でのメリットも得られます。
ただし、小規模なロフトの場合は、一般的な居室と天井高がそれほど変わらないケースもあるため、よく確認するようにしましょう。

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まとめ

賃貸物件の天井高の平均は、2.3～2.4mです。
天井が高い物件は開放感があり、収納スペースが増えるメリットがある一方で、冷房と暖房の効率が悪く、光熱費がかかりやすいデメリットもあります。
天井が高い賃貸物件を見つけたい場合は、室内写真のサッシ上の幅を確認したり、ロフト付きの物件を探したりすることが効果的です。