連帯保証人と保証人の違いは?自己破産時の対処法も解説

連帯保証人と保証人の違いは?自己破産時の対処法も解説

賃貸物件をご契約される際、「連帯保証人」と「保証人」のどちらを求められているのか、その違いがわからずにお困りではありませんか。
どちらも似たような言葉だからと深く考えずに署名してしまうと、万が一トラブルが起きた際に、重い返済義務を負うリスクが潜んでいます。
本記事では、連帯保証人と保証人の違いについて、抗弁権の有無による責任の重さや、人数による負担範囲の違い、そして自己破産時の対処法に至るまで解説します。
これから理想の賃貸物件をお探しの方や、契約に際してリスクと正しい対策を事前に把握しておきたい方は、ぜひご参考になさってくださいね。

この記事の要点
Q:連帯保証人と保証人の違いは、賃貸契約でどちらを選ぶかに影響しますか?
A:連帯保証人は保証人より責任が重いため、賃貸契約では違いを理解してから判断することが大切です。催告や検索の抗弁権、分別の利益がなく、借主に代わって全額請求される可能性があるためです。契約内容や極度額を確認し、不安がある場合は弊社にご相談ください。

催告の抗弁権と検索の抗弁権

催告の抗弁権と検索の抗弁権

連帯保証人と保証人の違いを知るには、主に抗弁権の有無からおさえる必要があります。
まずは、催告の抗弁権と検索の抗弁権について、解説していきます。

催告の抗弁権

催告の抗弁権とは、保証人が支払いを求められた際に、まずは借主本人へ請求してほしいと伝えることができる権利です。
賃貸物件で家賃の督促を受けた場合でも、この権利があれば、いきなり保証人が対応するのを避けやすくなります。
もともと保証人は、借主が支払えない場合に補う立場であるため、先に本人へ請求する流れが基本となります。
そのため、借主への請求を経ずに連絡が来た際は、まず本人への請求を促すことができるのです。
ただし、借主が破産している場合や、行方がわからず連絡できない場合には、この権利は使えません。
こうしたケースに備えて、契約時から借主と保証人の連絡体制を整えておくと良いでしょう。

検索の抗弁権の仕組み

検索の抗弁権とは、借主本人に請求しても支払いがない場合に、まずは本人の財産から回収してほしいと求められる権利です。
たとえば、預金や給与など回収しやすい財産がある場合は、保証人より先にそちらを進めてもらえる可能性があります。
この権利を使うには、借主に財産があることを、保証人が客観的な資料で示すことが大切です。
また、その情報があるのに手続きが遅れ、回収できたはずの財産を失った場合は、その分だけ保証人の負担が軽くなることがあります。
このように、検索の抗弁権は保証人がいきなり大きな負担を負わないように、回収の順序を整えるための仕組みとなっています。

連帯保証人の重い責任

連帯保証人は、催告の抗弁権や検索の抗弁権を原則として使えず、借主本人とほぼ同じ立場で支払いを求められます。
家賃の滞納が起きた場合は、大家さんや管理会社から連帯保証人へ、直接請求が来ることがあります。
この場合は、まず借主本人へ請求してほしいと求めることができず、早い段階で対応が必要になるでしょう。
また、借主に預金などの財産があっても、そちらを優先して回収してほしいと主張することはできません。
そのため、連帯保証人を引き受ける前に、契約書の内容や責任の範囲を確認しておくことが大切です。
署名や押印をする前に、自分が保証人ではなく連帯保証人として契約するのかまで確認しておくと、後の不安を減らしやすくなります。

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連帯保証人は分別の利益がなく負担が重い

連帯保証人は分別の利益がなく負担が重い

前章では、抗弁権の有無による責任の違いについて述べましたが、負担する金額の範囲も気になりますよね。
ここでは、分別の利益の有無が左右する、負担割合について解説します。

分別の利益という原則

分別の利益とは、保証人が複数いる場合に、それぞれが自分の負担分だけを支払うと考える仕組みです。
たとえば、滞納家賃が30万円で保証人が3人いる場合は、1人あたり10万円ずつを負担する形になります。
負担する範囲が分かれていれば、請求の内容も整理しやすく、話し合いも進めやすくなるでしょう。
そのため、保証人が複数いる契約では、誰がどこまで負担するのかを早めに確認しておくことが大切です。
ただし、実際の扱いは契約内容によって変わることがあるため、署名をする前に確認しておきましょう。

連帯保証人は全額返済

連帯保証人は分別の利益を使えないため、複数名いても全額の支払いを求められることがあります。
たとえば、滞納額が30万円で連帯保証人が2人いる場合でも、どちらか1人に30万円の請求が届くことがあり、請求を受けた連帯保証人はそれを拒むことができません。
そのため、連帯保証人を引き受ける際は、自分に負担が集中する可能性も考えておくことが大切です。
あわせて、支払いが必要になった場合に無理なく対応できるか、事前に確認しておきます。
また、借主本人と早めに状況を共有できるよう、普段から連絡を取りやすい形を整えておきましょう。

負担割合の違いと対策

保証人で分別の利益が使える場合は、たとえば滞納額が60万円でも、3人いれば1人あたり20万円ずつの負担として整理できます。
一方で、連帯保証人になると、同じ60万円でも1人で全額を求められることがあります。
そのため、自分がどちらの立場で契約するのかを、最初にしっかり確認しておくことが大切です。
あわせて、保証の上限額である「極度額」が契約書に明記されているか必ず確認しましょう。
また、借主本人と早めに相談できる関係を整えたり、保証会社の利用を検討したりすることも対策につながります。
このように、負担の違いを理解したうえで準備しておくと、契約後も落ち着いて対応しやすくなるでしょう。

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主債務者が自己破産した場合の責任と対処法

主債務者が自己破産した場合の責任と対処法

ここまで連帯保証人と保証人の責任や負担の違いを解説しましたが、万が一の事態に備えた対処法も押さえておきましょう。
最後に、借主が自己破産した際の影響や対処法について解説していきます。

自己破産後の保証債務

自己破産とは、裁判所を介して支払いが難しい状況を整理し、借金の免除を目指す手続きです。
ただし、借主本人の支払い義務が免除されても、保証人や連帯保証人の義務はそのまま残るのが原則となっています。
これは、保証契約が借主本人の契約とは別に結ばれているためです。
そのため、大家さんや管理会社は、借主ではなく保証人へ請求を続けることがあります。
賃貸物件においては、滞納が長引く前に早めに相談しておくと、関係者の負担を抑えることにつながります。

一括請求時の正しい対処法

借主に破産手続開始の決定が出ると、保証人へ請求が向かいやすくなることがあります。
そのため、未払い金の一括請求が届いた際は、まず通知の内容を落ち着いて確認することが大切です。
すぐに全額を支払うのが難しい場合は、分割で支払えないか相談してみると良いでしょう。
その際は、無理のない返済計画を、自分の収支に合わせて考えることがポイントとなります。
なお、対応に迷う場合は、弁護士や司法書士などの専門家へ早めに相談しておくと、状況を整理しやすくなります。
相談する際は、賃貸借契約書や支払いの履歴をそろえておくと、話を進めやすくなるでしょう。

事前のリスク対策

事前のリスク対策として、まずは保証の範囲や上限額を確認し、自分がどこまで責任を負うのかを明確にしておくことが大切です。
あわせて、家賃保証会社の利用を検討すると、個人の負担を抑えやすくなる場合があります。
また、借主本人の支払い状況を早めに共有できるようにしておくと、問題が大きくなる前に対応しやすくなるでしょう。
万が一に備えて、日頃から家計を見直し、急な立て替えに対応しやすい状態を整えておくことも大切です。
さらに、緊急時の連絡先や相談先を決めておけば、一人で抱え込まずに動きやすくなります。
契約する際は、署名や押印の前に内容をよく確認し、気になる点はその場で確認しておきましょう。

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まとめ

保証人は、借主への先の請求や財産からの回収を求める抗弁権がありますが、連帯保証人にはそれがなく、借主と同程度の責任を負います。
保証人が複数いる場合、通常の保証人は人数で割った分を負担しますが、連帯保証人には分別の利益がなく、1人でも全額を請求されることがあります。
また、借主が自己破産しても保証人の支払い義務は残るため、一括請求を受けた際は、早めに弁護士などへ相談することが大切です。

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